Calamari Inc.

カラマリ・インク
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業務内容
・グラフィックデザイン
・エディトリアルデザイン
・ウェブデザイン/構築
・アプリケーション、UI/UXデザイン
・プロダクトデザイン

デザイナー
・尾中 俊介
・田中 慶二

入船(ニューふね)

発行日|2018年11月24日
仕様|B5判|中綴じ/リソグラフ・オフセット印刷・(大阪・木津川の水を製本された本の表紙および本文に浸したのち、開いたまま乾燥させたため)折れ、縒れ、破れ、くっつきあり
頁数|60頁
制作・編集|柳本牧紀、飯沢未央、田中有紀
執筆者| 阿児つばさ、アンナ・プタック、雨宮庸介、飯沢未央、梅田哲也、河田聡、九鬼みずほ、さわひらき、辰巳量平、西光祐輔、堀尾寛太、hyslom、船川翔司、松井美耶子、山本麻紀子
アートディレクション・デザイン|尾中俊介(Calamari Inc.)
協力|大家さん、辰巳姉
印刷|[カラー]グラフィック [モノクロ]レトロ印刷JAM
製本|辰巳量平
発行人|梅田哲也

入船(ニューふね)
https://newfune.com/

中綴じの開き─造本コンセプトとして
海の魚は身から、川の魚は皮から焼くといいらしい。とすれば、海水と淡水がほどよく混じり合う河口付近で揚がったこの本なら、どちらから焼くのがベストだと言えよう。ともあれ、売り方としては海岸に打ち捨てられたビニ本よろしく、開きにして平置きとするのがいいだろう。中綴じだからよく開くし、天日干しのおかげで皮もしっかり日に灼けて、赤黄がきれいにとんでいる。それとも身のほうを上にして、脂ののりきった写真を見せるほうが肥えた舌にはオツであろうか。ところで、綴じることは文字通り閉域をつくりだすことで、いったん閉じられたフォームを自前の包丁で開くのはいつだって読者の役割であった。とはいえ最近では、鱗を取り、ハラワタを捌き、あらかじめ二、三枚におろした加工品がスーパーでは主流なのだから、本が開かれて売られていてもそれほどおかしなことではないだろう。ただ、身から焼こうが、皮から焼こうが、そういう美学に関しては、アジにうるさい読者に一任したい。(本文より・尾中俊介)